Watarai Honten

Oct 06, 2015Lorenzo Simonini

The English translation will be available soon...

400年近い歴史を誇る出羽の酒

 徳川家康が死去し、第二代征夷大将軍徳川秀忠が江戸幕府を治めた元和年間。株式会社 渡會本店は、中祖 新右衛門によって創業された、380年という歴史を誇る山形鶴岡市随一の酒蔵である。

 敷地内には江戸時代の酒造りや酒造りに関する資料を展示する 民族資料館もあり、一般客に公開されている。その展示品の数々を見るにつけ、渡會本店がまもってきた伝統、その歴史の深さに驚かされる。

 山形の美味なる水と米が支えた酒づくり

 灘と並ぶ銘醸地「大山」で、現在にいたるまで酒造りを生業として継承して来た同社は、月山・朝日山系の山々から流れ下る清冽な赤川の清浄水と、真摯な農民が育て上げる、庄内平野の良質な米に恵まれた「天恵の地の利」を生かした酒造りが自慢だ。

 出羽路に酒あり、と歌われた伝統の酒を、現在17代目で杜氏でもある渡會俊仁さんはその若いセンスと地元蔵人の技を生かして、現代人に喜ばれる酒をつくっている。それを反映するように、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2015メイン部門で4年連続金賞を受賞するなど、全国でもとても高い評価を受けている。

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